育てて増やす第09章 ・ 読むのにかかる時間 約5分

フォルダを増やすとき

長い決まりは別冊へ、毎回同じ処理は道具へ。基準は読み込みの回数

SKILL.md 1枚で使い始めたスキルは、使い込むうちに太ってきます。書式の決まりが増える、同じ集計を毎回させている、ひな形が固まってくる。そうなったら第04章の置き場所の出番です。この章では、何をいつ、どこへ移すかの判断を型にします。

この章でできるようになること

  • 本文から別ファイルへ移すタイミングを判断できる
  • references・scripts・assetsへの振り分けを頼める
  • 道具(スクリプト)を持たせるときの注意点が分かる
太った本文をそのままにせず、役割ごとに振り分けます。

判断基準は「読み込みの回数」です

移すかどうかは、量ではなく読み込みの回数で決めます。第03章のしくみ、そのままです。

そのもの判断行き先
毎回必ず使う手順・禁止事項発動のたびに要る本文(SKILL.md)に残す
たまにしか見ない長い決まりごと要るときだけ読めばいいreferences(別冊の資料)へ
毎回まったく同じ処理考えさせる必要がないscripts(道具)へ
差し込んで使う下地・素材読むものではなく使うものassets(ひな形)へ

目安の数字も再掲しておきます。本文が500行に近づいたら移しどきです(公式の推奨)。移すときの決まりは2つだけ。案内はSKILL.mdから1段まで100行を超える資料は先頭に目次。どちらも第04章で見たとおりです。

振り分けも、Claudeに任せます

どこへ何を移すかは、自分で切り貼りしなくて大丈夫です。基準ごと渡して任せます。

やってみよう① 太った本文を振り分けます

スキル「___」のSKILL.mdが長くなってきたので、整理してください。基準はこうです。 ・毎回必ず使う手順と禁止事項だけを本文に残す ・たまにしか使わない長い決まりごとは references/ に移して、本文には「どんなときにどのファイルを見るか」の案内を1行ずつ残す ・案内はSKILL.mdから1段まで。資料から別の資料への案内は作らない ・100行を超える資料には、先頭に目次を付ける ・移した結果、本文が何行から何行になったかを最後に報告する 移す前に、何をどこへ移すつもりかの一覧を見せて、私の確認を取ってから実行してください。

道具を持たせると、仕上がりが揃います

scriptsに置く道具は、小さなプログラムです。書けなくて構いません。「毎回同じ処理をしているから、道具にして」と頼めば、Claudeが書いてフォルダに入れます

道具化に向いているのは、正解が1つに決まっている処理です。日付順に並べ替える、合計を出す、ファイル名を規則どおりに直す。こういう処理を毎回その場で考えさせると、やり方が微妙に揺れます。道具にすれば、同じ入力からは必ず同じ結果が出て、しかも第03章で見たとおり、Claudeが受け取るのは実行結果の一言だけ。速くて、揃って、軽い。三拍子です。

頼むときのコツを2つ添えます。

  • 止まる条件を決めてもらう。「金額が合わない・日付が読めない場合は、勝手に埋めずに止めて報告する」のように、道具が自己判断しない線を引きます。止まった理由が残るほうが、あとの確認が速いんです
  • 本文に「実行する」と書いてもらう。公式ドキュメントは、道具を「実行するのか、参考として読むのか」を本文に書き分けるよう求めています。ここが曖昧だと、走らせてほしい場面で中身を読むだけ、が起きます
やってみよう② 毎回の処理を道具にします

スキル「___」の作業のうち、「___する処理」は毎回まったく同じです。これをscripts/に道具(スクリプト)として入れて、本文には「この処理はこの道具を実行する」と書いてください。 条件: ・追加のインストールが要らない、標準の機能だけで動く作りにする ・おかしなデータ(___など)に当たったら、勝手に補わずに止まって、何が起きたかを報告する作りにする ・作ったら、試しに一度実行して、結果を見せてください

この章のまとめ

移す基準は読み込みの回数。毎回要るものだけ本文に残し、たまの決まりは別冊へ、同じ処理は道具へ、下地はひな形へ。振り分けも道具作りもClaudeに任せて、あなたは基準の確認だけ。次の章からは、この型で実際に運用している僕のスキルを、中身ごと開いて見ていきます。

章末チェックリスト