はじめに
この教科書の使い方
AIに手順書を持たせる話です。前提と読み方をここで揃えます
この教科書は、AIに自分の仕事のやり方を覚えさせるための一冊です。道具の名前は「スキル」。実体はただのテキストが入ったフォルダで、プログラミングの知識は要りません。最初に、誰向けの本で、何を前提にして、どう読むのかを揃えます。
この章でできるようになること
- この教科書が自分向けかどうか判断できる
- 読み始める前に必要な準備が分かる
- どの章から読めばいいかが分かる
誰のための教科書か
プログラミング未経験で、AIに同じ説明を何度もしている人のための教科書です。
心当たりはありませんか。議事録を頼むたびに「冒頭に会議名、次に決まったこと、宿題は表で」と打っている。メールの下書きを頼むたびに「うちの会社では〜と書く」と付け足している。前に説明したはずのやり方を、新しい会話のたびにまた説明している。
スキルは、この「毎回の説明」をなくす道具です。やり方を一度手順書にしてAIに持たせると、次からは「議事録にして」の一行で、いつものやり方で仕上がってきます。新しく入った人に手順書を渡しておけば、毎回口で説明しなくて済む。あれと同じことをAIにやるだけです。
前提はひとつ、Claude Codeが動くこと
この教科書は、Anthropic社のAIアシスタント「Claude」を、Claude Codeというアプリで使うことを前提にしています。Claude Codeはファイルやフォルダを直接扱えるClaudeで、スキルはここで本領を発揮します。
「Claude Codeって何?」という人は、先に姉妹編の非エンジニアのためのClaudeの教科書を読んでみてください。第14章までで、Claudeとの付き合い方からClaude Codeの入り口まで案内しています。あの本の第10章で「スキル=手順書」という話を4ページだけしました。この教科書は、その4ページを一冊に広げたものです。
逆に、ブラウザ版のClaude(claude.ai)しか使わない人も、読み損にはなりません。この教科書で作るスキルは、そのままブラウザ版に持ち込めます。持ち込み方は第05章で扱います。
この教科書の約束
3つ約束します。
1つめ、黒い画面は開きません。フォルダを作るのも、手順書を書くのも、全部Claudeにやらせます。あなたがやるのは、この教科書の依頼文をコピーして、自分の仕事の言葉に差し替えて、Claudeに貼ることだけです。
2つめ、数字は全部、出典つきです。「説明文は1024文字まで」のような仕様の数字は、すべてAnthropicの公式ドキュメントで確認してから書いています。出どころは付録Aにまとめました。裏が取れなかった話は書いていません。
3つめ、実物を開きます。僕が毎日の仕事で実際に使っている34本のスキルから、中身をそのまま見せます。作り話の例ではなく、現役の手順書と、作るときに失敗した記録です。
読み方
| パート | 章 | 内容 |
|---|---|---|
| スキルのしくみ | 第01〜05章 | 読むだけ。スキルが何で、AIがどう選んで、どこに置くのか |
| つくって動かす | 第06〜08章 | 手を動かします。最初の1本を作って、呼んで、直す |
| 育てて増やす | 第09〜14章 | 実物の解剖と、増えてきたときの整理。総仕上げで自分の1本を完成させる |
| 付録 | A・B・C | 数字の早見表、つまずき辞典、次に学ぶもの |
急ぐ人は、第01章→第02章→第06章の順で読むと、今日中に1本できます。ただし第03章と第07章を飛ばすと「作ったのに呼ばれない」で詰まりやすいので、詰まったら戻ってきてください。
各章の終わりにチェックリストがあります。チェックはこのブラウザにだけ保存されて、どこにも送信されません。
この章のまとめ
この教科書は、AIへの「毎回の説明」を手順書にして持たせるための本です。前提はClaude Codeが動くことだけ。作業はコピペで進み、数字は出典つきで、教材は僕の現役スキルです。それでは、スキルの正体から見ていきます。
章末チェックリスト
準備は整いました。第01章で、スキルの実物を見ます。