スキルのしくみ第03章 ・ 読むのにかかる時間 約5分

3段階の​読み込み

必要になるまで読まない。だから何個作っても軽いままです

「を​増やすと​AIが​重くなりそう」と​心配する​人が​多いのですが、​逆です。
スキルは必要に​なるまで​読まれない設計に​なっていて、​何個置いても​普段は​ほぼタダ。
この​章は​その​数字の​話です。
数字が​分かると​「本文は​薄く」​「は​絞る」と​いう​後の​章の​指示に、​全部​理由が​つきます。

この章でわかること

  • 「トークン」が何か、ざっくり説明できる
  • スキルの3段階の読み込みを、数字つきで言える
  • 本文を薄く保つべき理由が分かる
この章の内容(5節)
  1. 先に、トークンという単位だけ覚えます
  2. 読み込みは3段階に分かれています
  3. 一度開いた手順書は、会話の最後まで残ります
  4. 一覧表の枠の、具体的な数字
  5. この章のまとめ

先に、​トークンと​いう​単位だけ​覚えます

この​章には​「トークン」と​いう​単位が​出てきます。
ここだけ専門用語なので、​先に​済ませましょう。

トークン

AIが​文章を​数える​ときの​単位です。
ざっくり、​日本語の​1文字が​1〜2トークンくらい。
そして​AIには、​一度の​会話で​覚えていられる​量に​上限が​あります。
財布と​同じで、​何かを​読み込むたびに​残りが​減っていく。
だから​「読まなくていい​ものは​読まない」が​大事に​なります。

読み込みは​3段階に​分かれています

公式ドキュメントは、​スキルの​中身が​3段階に​分けて​読み込まれると​説明しています。
数字ごと​見てください。

段階いつ読まれるか量の目安
名前と説明文常時(会話の最初から)1スキルあたり約100トークン
SKILL.mdの本文そのスキルが選ばれたとき5000トークン未満に収める
フォルダ内の他のファイル本文から案内されて、必要なときだけ読むまで0
常時読まれるのは​1段目だけ。​2段目・3段目は​必要に​なった​瞬間に​開きます。

1段目の​約100トークンは、​日本語なら​数十文字ぶんです。
スキルを​30本置いても、​普段の​負担は​合計3000トークンほど。
だから​安心して​増やせます。

3段目が、​第1章で​言った​「フォルダである​意味」の​続きです。
フォルダに​分厚い​資料を​入れておいても、読まれるまでは​0トークン。
しかも​資料と​道具​(小さな​プログラム)では​扱いが​違って、​資料は​開くと​丸ごと​読み込まれますが、​道具は​実行した結果だけが返ります。
道具の​中身が​何百行あっても、​Claudeが​受け取るのは​「集計できました、​合計37件です」の​一言だけ。
この​違いは​第9章で​効いてきます。

一度​開いた​手順書は、​会話の​最後まで​残ります

もう​ひとつ、​見落と​されが​ちな​仕様が​あります。
スキルが​一度​発動すると、​その本文はその​会話が​終わるまで​残り続けます。
用が​済んだら​消える、では​ありません。

つまり、​太った​本文は​太ったまま​最後まで​居座って、​会話の​残り容量を​圧迫します。
公式が本文を​500行未満に​保つよう​勧めているのは、​この​ためです。
長くなったぶんは​3段目​(必要な​ときだけ​読むファイル)​へ​逃がす。
手順書の​本文は​「進め方と、​どこに​何が​あるかの​案内」だけに​する。
これが型です。

一覧表の​枠の、​具体的な​数字

第2章で​「一覧表には​枠が​ある」と​言いました。
数字は​こうです。

  • 1スキルの​説明文​(補足も​合算)は、​一覧に​載る​とき1536文字で​切られます。
    大事な​用途は​先頭に​書く​理由が​これです
  • 一覧表全体の​枠は、​標準ではAIが​扱える​全体​量の​1%。
    あ​ふれると、​呼ぶ回数が​少ない​スキルから​説明文が​削られます

削られるのは​説明文で、​選ばれる​材料​その​ものです。
中身は​完璧なのに​いつまでも​選ばれない、と​いう​状態は​こうして​起きます。
対策は​増設ではなく​整理。
第13章のに​つながります。

ここまでの​数字は、​出典つきで​付録Aの​早見表に​まとめて​あります。
覚えなくて​大丈夫です。
「常時は​名前と​説明文だけ」​「本文は​残り続けるから​薄く」の​2つが​体に​入っていれば​十分です。

この章のまとめ

スキルは​3段階読み込みで、​常時の​コストは​1本あたり約100トークンだけ。
だから​増やしても​軽いままです。
一方で、​発動した本文は​会話の​最後まで​残るので、​500行未満に​薄く​保って、​長い​資料は​フォルダの​3段目へ。
一覧表の枠にはと​全体​1%と​いう​上限が​あり、​あふれる​と​説明文から​削られます。
しくみの​話は​あと​2章。
次は​フォルダの​中身の​役割分担です。

章末チェックリスト