スキルのしくみ
AIはどうやってスキルを選ぶか
いつも見ているのは名前と説明文だけ。ここで勝負が決まります
スキルを作ったのに使われない。
原因のほとんどは本文ではなく、説明文の1〜2行にあります。
なぜそこで決まるのか。
Claudeがスキルを選ぶしくみを先に知っておくと、あとで直す場所を間違えません。
この章でわかること
- Claudeが「いつも見ている情報」と「必要なときだけ読む情報」を区別できる
- スキルが呼ばれるかどうかは説明文で決まる、と理由つきで言える
Claudeは、手順書の中身をまだ読んでいません
意外に思われるのですが、会話を始めた時点のClaudeは、あなたのスキルの本文を1行も読んでいません。
公式ドキュメントによると、起動時に読み込まれているのは各スキルの「名前」と「説明文」だけです。
新しく入ったスタッフに引き継ぎファイルを10冊渡した場面を思い浮かべてください。
全部を暗記させるのは無茶ですよね。
実際にやるのは、ファイルの一覧表を渡すことです。
「議事録の作り方」「請求書チェックの手順」と、タイトルと一言説明が並んだ一覧。
仕事が来たら、まず一覧を見て、合うファイルを開く。
Claudeがやっているのは、まさにこれです。
手元にあるのはスキルの一覧表だけ。
あなたの依頼が来ると、一覧表の説明文と見比べて、「この依頼はこのスキルの出番だ」と判断したものだけを開きます。
- 1依頼「議事録にして」
- 2スキルの一覧表名前と説明文だけが載っている
- gijiroku
- seikyusho-check
- mail-shitagaki
- 3SKILL.mdを開く選ばれたものだけ読む選ばれなかったスキルの本文は読まれないまま
だから、勝負は説明文で決まります
このしくみから、大事な結論がひとつ出ます。
本文をどれだけ丁寧に書いても、選ばれるかどうかには関係しないということです。
選ぶ時点のClaudeは本文を読んでいないからです。
説明文が「文章を整えるスキル」のように曖昧だと、どの依頼のときに開けばいいのか判断できず、必要なときに呼ばれません。
逆に広すぎると、関係ない依頼にまで反応します。
呼ばれない事故も、呼ばれすぎる事故も、直す場所は同じ。
説明文です。
僕の現役スキルの説明文を1つ見せます。
勉強会の録画をアーカイブ一式に仕上げるスキルです。
description: AIあそ部の勉強会Zoom録画を渡されたら、ダウンロードから
アーカイブ一式(本編・切り抜き・スライド・紹介動画・学習サイト・
Vibelyチャプター・SNS投稿キット)まで作り切るスキル。
「AIあそ部のアーカイブとして保存して」「この録画をアーカイブに」
「勉強会の録画を保存して」と言われたら必ずこのスキルを使う。
ZoomのURLだけ渡された場合も起動してよい。
注目してほしいのは、僕がふだん使う言い回しがそのまま書いてあることです。
「アーカイブとして保存して」。
実際に僕はこう頼みます。
だからこの一言で確実に呼ばれます。
説明文の書き方は第7章でじっくりやりますが、原理はこの一覧表のしくみから全部出てきます。
一覧表に載る量には、上限があります
もうひとつ、しくみの話を先にしておきます。
一覧表に載る説明文は無限ではありません。
1スキルあたりの説明文は長すぎると途中で切られますし、スキルの数が増えると、一覧表全体の枠を分け合うことになります。
枠が足りなくなると、呼ぶ回数が少ないスキルから順に、説明文が削られていきます(名前は消えません)。
「増やしたのに、前より呼ばれなくなった」という不思議な現象の正体はこれです。
具体的な数字と対処は第3章と第13章で扱います。
ここでは「一覧表には枠がある」とだけ覚えておいてください。
この章のまとめ
Claudeが常時見ているのはスキルの名前と説明文だけで、本文は選ばれたときに初めて開かれます。
だから、呼ばれるかどうかは説明文で決まります。
本文の丁寧さは選ばれたあとの仕上がりを決めるもので、役割が違うんです。
次の章では、この「必要になるまで読まない」しくみを数字つきで見ます。
何個作っても軽いままでいられる理由が分かります。
章末チェックリスト
選ばれるしくみが分かりました。第3章で数字を見ます。